おかしな改正

2007年6月、新築住宅の法改正が有り、日本中の建築業が大騒ぎになりました。

それは、相次ぐ偽装、特に<姉歯耐震偽装問題>により、建築を第三者機関で監査しようと言った訳です。
私どもも、予てより日本の建築検査が緩いことを感じていましたので、ようやくここまで来たか!との思いでした。

例えば、米国の場合、州によって多少異なるそうですが、カリフォルニア州では、基礎から始まって完成検査まで、なんと7回するそうです。

その話を聞いたのがおよそ10年前ですから、当時の日本はどうか?と言えば、中間検査と完了検査の2回のみで、基礎も見なければ、下地や材料の検査など全くしていません。
それが、地盤(基礎の前段階)基礎の配筋(コンクリート内部の鉄筋の組み方)基礎コンクリートの強度、構造体と耐震金具の検査、防水下地の検査、完了検査の都合6回をすることになりました。

私たちも早速、検査機関に加盟、民間企業のJIO(通称ジオ)と国土交通省の外郭団体の日本住宅保証機構の両方に加盟する念の入れようでした。
お客様にもお勧めし、実際に試してみもしました。
ある意味で弊社にとっても業者の緊張感を感じることが出来たりして収穫でした。

また、民間のJIOを使った事もあり、下地防水に関して特に注意をはらっている理由も知ることができました。
理由は、一般住宅の完成後のクレームの94%が雨漏りや漏水だからでした。
つまり、瑕疵担保工事を減らすには、防水下地工事をチェックすることが1番なのです。

ところが、まだ1年も経っていない昨年、突然の法改正が有り第三者機関での検査は、かつての中間検査と完成検査の2回のみとし、地盤と基礎工事は、個人の自由となり、防水下地検査は何処かへ消えてしまいました。

一体どうした事でしょう。

もともと、欠陥住宅の問題から「不動沈下」を招かないように基礎工事の前に地盤調査を義務付け、新築時の漏水、雨漏りを防ぐために第三者機関を入れたはずなのに。
たった2年で元通りになりました。

否、今年2009年10月1日以降に完成する建物は瑕疵担保保証を受けた建物か、1棟2000万円の供託金を保証協会に積み立てないといけなくなります。
これは、零細規模の建築業者を市場から排除するためのものです。
なぜなら、棟数が多くなるほど供託金の金額が暫減するしくみになっていて、1000棟以上建てている会社は、5億円が上限でおしまいです。

つまり、零細業者の25棟分なわけですから、万一会社が倒産してもそれでは到底補償しきれません。
仮に1200棟建てているとすると、単純に月100棟ですから、工期4か月とすると、仕掛りは400棟、1棟2000万円とするなら、実に80億円、完成までに50%必要となれば、40億円です。
とても5億円では、賄いきれません。

逆に零細建築業者(主に、大工さん)は年間1、2棟が一般で、全国に約8万軒あるそうです。
この人たちは、地元に根差し、親の代からとか、人と人との付き合いで家を建てて来た方々です。

さらに、3棟~5棟の業者(一般に工務店とか、ナントかハウス)が4万軒あるそうです。
この人たちは、営業や監督などの社員が居て、お店を持っています。
供託金は、3000万円になり、よほどの優良会社でなくては払えないでしょう。

6棟~10棟(弊社はここに入ります)は全国で8000社ほど有るそうです。
供託金の他に瑕疵担保保証の協会に加盟することにより、年会費と、受注棟ごとの手数料を払うことで、供託金は免除されるので、弊社では、そちらを選択しました。
供託金を払えば、その金利以上の分をお客様に負担させることになるからです

しかし、大手ハウスメーカーは、第三者検査を避けるために、供託金制度を利用するそうです。

みなさんは、いかがお考えになりますか?
[PR]

by kzhome | 2009-02-28 00:17  

<< 私の心の原風景 「南二ツ坂の家」見学会 >>